SUCCESS STAFF
無料相談0120-32-4145
外国人採用の基礎
外国人スタッフの離職は入社直後に集中しがちです。就業初月に現場と会社側が何をすべきか、定着率に関わる具体的な動きを担当者の視点で書いています。

「入って3日で来なくなった」「1週間で急に休みが増えた」。この手の相談は、正直よくいただきます。しかも多くの場合、原因は仕事の難しさそのものではありません。最初の数日で感じた小さな違和感が積み重なって、辞める決断につながっているケースがほとんどです。
当社は登録している外国人スタッフが3,000人を超えており、派遣スタッフの定着率は70%という数字になっています。この数字を高いと見るか低いと見るかは会社によって感じ方が違うと思いますが、少なくとも「入社初月をどう過ごすか」が、この数字に大きく関わっているというのは現場を見てきた実感として言えます。
初日にありがちなのは、作業手順は丁寧に教えるのに、それ以外の説明が抜けてしまうことです。休憩時間はいつか、トイレはどこか、給料はいつ・どうやって払われるか、有給休暇はどう申請するか。日本人スタッフなら聞かなくても分かることが、外国人スタッフにとっては誰かに確認しないと分からないことばかりです。しかも言葉の壁があると「聞きたいけど聞けない」状態になりやすく、そのまま何日も過ごしてしまいます。
ここで大事なのは、業務のマニュアルとは別に、生活と職場のルールを最初の一日でひとまとめに伝えることです。図やイラストを使う、あるいは母国語対応できる担当者が同席する、という工夫だけでも初日の不安はかなり減ります。当社では現場に入る前の説明や、入社後の生活サポートも含めて対応していますが、こうした支援の中身は会社によって差がありますので、受け入れを検討される際は、どこまで自社で対応し、どこを派遣元や登録支援機関に任せるのか、線引きを最初に確認しておくと後の混乱が少なくなります。
作業自体には慣れてきても、この時期に増えるのが「誰にも相談できない」という孤立感です。同じ職場に同国出身者がいない場合、休憩中も一人になりがちで、分からないことがあっても周囲に聞きにくい空気ができてしまいます。これは本人の性格の問題ではなく、環境の問題です。
現場の責任者が意識的に声をかける、簡単な日本語でも構わないので毎日ひとことでも話す機会を作る。こうした地道な対応が、実は離職を防ぐ一番の方法だったりします。当社が派遣しているスタッフの出身国はベトナム・インドネシア・ミャンマー・ネパール・フィリピン・ブラジル・バングラデシュの7カ国に広がっていますが、どの国の方であっても、最初の2週間で「この職場は自分の話を聞いてくれる」と感じられるかどうかが、その後の働き方に影響している印象があります。
意外と見落とされがちなのが、仕事の話ではなく生活の話です。寮の設備、近くに買い物できる場所があるか、休日に何をして過ごせばいいか。こうした生活面の不安は、直接は口に出さなくても、じわじわと仕事へのモチベーションを下げていきます。逆に、生活が落ち着いていると、多少仕事で戸惑うことがあっても「頑張ろう」という気持ちが続きやすくなります。生活基盤の安定は、単に住む場所を確保するという以上に、初月の定着に響いてくる部分だと感じています。
また、特定技能で受け入れる場合は、在留資格に関わる手続きや支援内容についても初月に整理しておく必要があります。この記事の内容は2026年9月時点の情報を前提にしていますので、在留資格の要件や支援計画の詳細については、出入国在留管理庁などの公式情報も併せて確認していただくことをお勧めします。
初月は、会社側にとっても手探りの時期です。だからこそ、初日の説明資料を一度見直してみる、あるいは現場の責任者と「最初の2週間、誰がどう声をかけるか」を話し合ってみる。そこから始めてみてください。