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外国人採用の基礎

就業初月、現場で何をすれば定着につながるか

外国人スタッフの定着は入社初月の過ごし方で大きく変わります。現場でよくあるつまずきと、初月に企業側が実際にできることを担当者の視点で書いています。

2026.11.06 4分で読めます
就業初月、現場で何をすれば定着につながるか

入社から一週間ほど経った頃、現場の責任者の方からよくいただく相談があります。「真面目にやってくれているけど、表情が硬いまま」「休憩時間に誰とも話していない」。辞めたいと言われたわけではないのに、なんとなく気になる。この感覚は、実はかなり当たっている場合が多いです。

当社で登録している外国人スタッフは6,000人を超えますが、派遣スタッフとして働く方の定着率はおよそ7割です。逆に言えば、初月の過ごし方次第で結果が変わってくる方が一定数いるということでもあります。離職が最初の1ヶ月で決まりやすいという話は別の記事でも触れましたが、今回はその1ヶ月の中で、受け入れ企業様が実際に何をしているか、何をするとよいかという中身の話をします。

初日に起きるのは、言葉の問題より「孤立感」

日本語がどれくらい話せるかは、実は初月の定着にそこまで直結しません。むしろ影響が大きいのは、休憩時間や昼休みの過ごし方です。日本人スタッフの輪に入れず、一人で座っている時間が長い。これが続くと、仕事自体は問題なくこなせていても、気持ちが離れていきます。

現場の責任者の方が「仕事を教えること」には力を入れても、「休憩時間に誰と座るか」までは手が回らないことがよくあります。ここは会社によって違いますが、初日に誰か一人でも同じ出身国のスタッフや、面倒見のいい日本人スタッフを隣に置いてもらうだけで、最初の数日の空気はかなり変わります。

当社では寮付きで派遣するケースも多く、同じ寮に同国出身のスタッフがいることで、生活面の不安がやわらぐという声をいただくことがあります。愛知県で約100件、岐阜県で約60件の寮付き派遣の実績がありますが、仕事の悩みより先に生活の孤独感が和らぐことで、職場にも前向きに向き合えるようになる方は少なくありません。

初月にやることは「教える」より「確認する」

作業手順を教えることは、どの現場でもきちんとやられています。問題は、教えた後の確認です。分かったふりをしてうなずく、というのは外国人スタッフに限らずよくあることですが、言葉の壁がある場合はより起きやすくなります。

初月は、口頭での説明だけでなく、実際にやらせてみて、間違えた箇所をその場で直す。これを1日の終わりに5分でもいいので振り返る時間を作っている現場は、立ち上がりが早い傾向があります。質問しやすい空気を作ることも同じくらい効きます。「分からなかったら聞いてね」と言うだけでなく、実際に聞きに来たときに手を止めて答える、という姿勢が伝わると、二週目以降の質問の数そのものが増えていきます。質問が増えるのは、信頼が生まれているサインです。

検査や品質管理のように細かい基準が求められる職種では、初月の確認作業がその後の品質にも直結します。このあたりは別の記事で詳しく触れていますが、初月の確認を丁寧にやった現場ほど、二ヶ月目以降のミスが目に見えて減るという実感があります。

初月の場面 起きやすいつまずき 現場でできること
休憩時間 一人で過ごす時間が長くなる 最初の数日だけでも声をかける人を決めておく
作業指導 分かったふりでうなずく やらせてみて、その場で直す
生活面 住まいや買い物の不安 寮や近隣情報を先に共有しておく

特定技能と派遣では、初月の関わり方が変わる

人材派遣として受け入れる場合、雇用主は当社であり、給与の支払いや社会保険の手続きも当社が担います。一方で特定技能として受け入れる場合は、受入企業様ご自身が雇用主となり、初月の生活支援や日本語学習の機会づくりなども含めて関わる範囲が広くなります。どちらが向いているかは職種や受け入れ人数によって変わりますので、ここは一概には言えません。

特定技能の制度は16の分野に対応しており、1号は通算5年まで、2号は在留期間の更新に上限がなく家族帯同の可能性もあるなど、在留資格によって企業側がやるべきことの範囲も変わります。この記事の内容は2026年11月時点の情報をもとにしていますので、最新の要件については出入国在留管理庁など公式の情報でご確認いただくのがよいかと思います。

どちらの形であっても、初月にスタッフが感じる「ここでやっていけそうだ」という手応えは、企業側の小さな関わり方の積み重ねで作られていきます。初月の受け入れ方について、現場の状況に合わせて相談したいという場合は、一度お話をうかがいながら一緒に考えることもできますので、気軽にお声がけください。

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